ヨーロッパの中心地はさらに右へシフト

欧州の右傾化は長い道のりで、大陸の主流がかつては周縁であった欧州懐疑論的な見方を持つ人々をますます受け入れてきた。

欧州議会選挙で予想される極右派の勝利は、純粋な数字で言えばささやかなものに見えるかもしれないが、その意味は大きい。

この結果は、欧州連合の機関を支配する親欧州派の主流当局者に対する大きな挑戦を意味する。

極右政党の躍進は予想外ではないかもしれないし、EUに存亡の危機をもたらすものではない。しかし、これらは欧州懐疑派の右派が今後数年間でいかにして組合の方向性に対する支配力を強める可能性があるかを示している。

今後24時間以内に、欧州議会の最大勢力であり続けると予想されている中道政党は、極右の台頭に対抗するための「大連立」について話し合う可能性が高い。そして、極右政党が大幅な利益を得る軌道に乗っている一方で、中道政党は引き続き優位を保っている。

机上では、これらの親EU政党は勝利を主張できるだろう。数字だけを見れば中道連合は支持している。中道右派の欧州人民党、中道左派の社会主義・民主党、リベラル派のリニュー・ヨーロッパが欧州議会の3大グループである。そこに親欧州派の緑の党を投入すると、中央が断然最大のブロックとなる。