住宅ローン金利上昇により、米国NAHB住宅市場指数が5カ月ぶりの低水準に (住宅ローン金利の上昇が影響)

全米ホームビルダー協会(NAHB)とウェルズ・ファーゴが発表した住宅市場指数によれば、2023年9月における住宅市場は前月から低下し、5カ月ぶりの低水準となりました。住宅ローン金利の上昇が主要な要因とされ、多くの潜在的な購買者が市場から追いやられています。

この9月の指数は前月に比べて5ポイントも低下し、8月には既に6ポイントも下落していたことから、2か月間での低下幅は約1年ぶりの大幅なものとなりました。

NAHBのチーフエコノミスト、ロバート・ディエツ氏は発表文で、高水準の住宅ローン金利が住宅建設業者の業績と消費者の需要に悪影響を与えていると指摘しました。また、長期金利が低下しない限り、不動産購入を延期する人々が増加するであろうと分析しました。

NAHBによれば、回答者の約3分の1が販売促進のために価格を引き下げたと説明しており、これは2022年末以来の大規模な割合とのことです。

また、9月においてはNAHBの全ての指数が低下しています。現況指数は51(前月は57)、見通し指数は49(前月55)と、どちらも数か月ぶりの低水準となっています。さらに、購買見込み客足指数も30(前月35)と、2月以来の低水準に達しています。

この状況を受けて、住宅市場は低金利環境が続かない限り、今後も課題を抱えることが予想されます。不動産業界や購買者にとっては、金利の動向に注目が集まりそうです。