北海道大学病院、ゲノム情報を活用した新しい個人向け健康サービス提供へ

北海道大学病院は、2023年10月に設立されたパーソナルヘルスセンターを通じて、4月から一般向けに新しい健康サービスを提供する計画を発表しました。このサービスでは、個人のゲノム情報を活用して日常生活の健康プランを提供します。

「ウェルネスプラン」の「ベーシックコース」では、来院時に採血し、ゲノム検査や体内のミネラル、体脂肪などの測定を行います。検査結果は約1時間で提供され、来院は1回で済み、費用は2万円前後が見込まれています。

さらに、より詳細な検査と生活全般へのアドバイスを提供する高血圧、糖尿病、認知症の3つのコースも用意されています。これらのコースでは、専門医が病気の発症リスクを予測し、発症予防のための食事や運動習慣についてアドバイスします。コースごとに必要な料金は3万円から10万円となります。

多くの病気は、環境と個人の遺伝情報が相互作用して発症するとされています。この新しいサービスでは、特定の病気へのなりやすさに影響を与えるとされているSNP(一塩基多型)と呼ばれる遺伝子情報も調査されます。

北大病院のパーソナルヘルスセンターは、大学病院がゲノム情報を活用した予防医療を提供する先駆的な試みであり、センターの今野哲部長は「大学病院がゲノム情報を使った予防医療を提供するのは珍しいのでは。利用を広げ、精度を上げていきたい」とコメントしています。