気虚証(ききょしょう)についてまなぶ

証ってなに?

漢方の診断を始める前には「証(しょう)」を決定しなくてはなりません。
「証」とは西洋医学の診断で決まる「症」とどう異なるのでしょうか?
西洋医学の病名は病気の場所(たとえば肝臓)や病気の原因(例えばがん)を基にして付けられるものですが、漢方の証とは、病気を持つ人間の状態(もともとの体質及び病気に対する体の反応)を分類するものです。
極端な話、病気のない人を分類することもできます。
急性疾患の風邪を例に取ると、西洋医学では、風邪といえばこの薬というように、老若男女を問わず同じように治療します。
しかし、漢方では、同じ風邪でも日頃体力があるのか、胃腸は丈夫なのか、発症してからどのくらい経っているのか、汗が出ているのか、などというように、患者の状態に応じて事細かに治療が分かれます。
このように、同じ病名であっても本人の体質や状態を加味して「証」が決定されます。
西洋病名と「証」はお互いに影響し合いますが、基本的には独立したものです。
漢方デスクでは、「証(しょう)」のことを「漢方のタイプ」と呼んでいます。

どのような状態?

漢方医学では「気・血・水」が体を機能させるために必要な要素であると考えられています。人間の体は気・血・水すべてが体内を循環することによって、正常に働きますが、それぞれが滞ったり、体の一部分に偏ってしまうことにより様々な障害を起こすとされています。
「気」とは生命の源であり、簡単に言うと「エネルギー」と言い換えることができます。
また、「気」とは体中を巡るものと考えられています。
よって、気の異常には「気」自体が足りない場合(気虚)と「気」はあっても巡らない場合とがあります。巡らない場合の中にも2タイプがあり、停滞している場合(気うつ)と上に行って突き上がる場合(気逆)があります。
気の異常の中でも、気が不足してしまうのが「気虚」です。
舌の状態は、口の幅より大きな舌、舌の上に白や黄色の苔が不均一に分布しているのが特徴です。

代表的な自覚症状や特徴

エネルギーが全身的に不足している状態とされ、その症状は胃腸機能の低下などにより全身的に体力、気力のない状態です。
症状としては、全身がだるい、元気が出ない、疲れやすい、食欲・意欲がない、食後に眠い、気力が出ないなどが挙げられます。
当てはまるものがある人は気が不足しているので、以下のポイントを参考に改善に取り組みましょう。

意識すべきポイント

生まれつきの体力(先天の気)ではなく、後から得られるエネルギーを「後天の気」と言います。後天の気は疲れがたまることでも不足します。後天の気は胃腸から得られるものなので、胃腸の調子と関係します。そのため、疲れすぎて食欲が落ちると後天の気が不足してしまいます。
不規則な生活、夜更かし、寝不足などでも気を消耗してしまうので、このような習慣は避けましょう。 気虚の改善のためには、気を補う事・気を消耗しすぎない事が重要です。
適度に体を動かして十分に休息をとり、胃腸の働きを助ける食材を摂って気の充足を心がけましょう。 また、胃腸は冷えると働きが悪くなるので、温かいものを食べて腰から下を冷やさない工夫も必要です。

おすすめ生活習慣

具体的にはリラックスできる時間を作る、休息をとる、適度な運動、アロマテラピーを行うといった生活習慣がおすすめです。

おすすめ食材

胃腸の働きを助ける食材を摂って、気の充足を心がけましょう。

おすすめ薬膳レシピ

おすすめツボ

このツボ押しで気を補う・益すことができます。

おすすめ漢方薬

胃腸機能を高める漢方薬を用いて、気を補います。

おすすめ読み物

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